この記事の目次
1.世界史はいつから始めるのか
世界史をいつから勉強始めるかについて、文系では英語と数学を優先して夏休みごろから国語と社会の勉強始をめていくようにしてください。
理系の受験生の場合は英語と数学を優先させて夏ごろに理科、そして秋ごろから世界史の勉強を進めていくようにしましょう。
高校生の場合もしくは塾予備校に通っている場合の授業の復習などはもちろんしておくようにしてください。
ただしあくまでも優先すべきは英語、数学、国語になっていますので不安だからと言って早くから世界史の勉強を始めるのはオススメではありません。
それ以外の教科でしっかり勉強が進んでいるかどうかセンターで目標点が取れているかどうかと言うところも同様にチェックポイントだとして勉強の始める時期やどれぐらいの勉強時間が必要なのかということの目安にするようにしてください。
社会オタクにはくれぐれも注意です!
2.世界史の序盤の勉強法
まずは序盤の勉強法について紹介したいと思います。
2-1.世界史の全体像を掴む
世界史の全体像について世界史ではタテの流れとヨコの流れを掴む必要があります。
世界史での「タテの流れ」とは、各国史ごとに、捉えることです。
日本史と同じ要領で、ある国について、時間の流れに沿って勉強していきます。
そのためにオススメは漫画などを読んで全体像を掴むこと、もしくは教科書等を使って細かいところはこだわらずに太字赤字などを中心に読み進めていくことです。
大逆転勉強法では重要語句だけを集めてそれらを音読したりリスニングをしていく数珠つなぎと言う勉強法を紹介しています。
世界史の場合は最後まで一通り勉強することによって知識がつながっていきますので、あまり細かいところにこだわるのではなくてどんどん進めていくと言うことを心がけて下さい。
2-2.世界史のタテの流れとヨコの流れを意識する
まずタテの流れとヨコの流れをB4用紙一枚にまとめます。
世界史は日本史と異なり、広大な地域を扱います。
同じ時代でも、重要な事件が同時に起こっているのです。
そのため、同じ時代に他の地域では何が起こっていたのかを知る必要があります。
これが、「ヨコの流れ」です。
特に大航海時代以降(1500~)は、世界は一層関わりが濃密になってきます。
ヨーロッパで起きた事件の影響を受けて、その植民地であったアジアにも影響が出る。
ある地域だけに注目するタテの歴史だけではなく、同時代の世界に注目するヨコの歴史を学ぶことが不可欠です。
世界史の勉強を進めるときは、常に「タテの流れ」だけでなく「ヨコの流れ」をも意識して、バラバラに覚えないようにしましょう。
主要な出来事だけで構わないので頭の中でそういう地図ができている状態になっておくとそのあと一問一答とか問題演習をやるにあたって細かな知識が入ってきます。
「それっていつの時代なの?」「どの地域なの?」「その時世界では何が起こっていたの?」とういことをわかっている状態で勉強を進めていくというのが特に世界史では重要になってきます。
それにあたって教科書を使っていくことがおすすめです。
実際にミスターステップアップの受験生でも教科書を完璧にして、あとはセンターの過去問だけで8割9割取れる受験生もいるくらい、ある意味、教科書は最強の参考書といっても過言ではありません。
2-3.細かい記述にとらわれず流し読みをする
世界史の全体像を掴むために最初は細かなところは見ずに流し読みをします。
流し読みをして「この教科書にはこういうことが書かれているんだ」というのを把握します。
最初から最後まで読んでみると意外と自分が知ってたとか好きになれる時代とか地域とかあったりするので、最初は覚えるというより読書するくらいのつもりで読んでください。
2-4.各章の太字に注意する
これは一回目を読み終わった後の話になります。
2回目、3回目と読んでいく時に何に注意すれば良いのかというと、章の中に書かれている太字に注意して読みます。
太字ということは重要な部分で入試で問われやすいです。
特に太字に対してどういった内容なのかということがスラスラ説明できる状態にしておきましょう。
難関私大の場合は教科書の端に書いてあったりとか、場合によっては教科書に載っていないこともありますが、センター試験や国公立二次の論述では太字やその説明が一番大事になってきます。
第二段階までちゃんとやっておくだけでもセンターで7割8割くらいは十分に取ることができます。
2-5.目次を見ただけで簡単に説明できるようにする
例えばフランス革命という文字を見たら、フランス革命の背景から顛末まで説明できるようにします。
一問一答や問題集でなかなか磨けないのが流れです。
しかし教科書は文章になっているので流れが掴みやすいです。
その流れがちゃんとわかっているかの確認として簡単に説明できるようにするということが良いと思います。
目次を見ただけで「その時代はどうだったかな、どういうことがあったかな」とスラスラ説明できてる状態が、まさに世界史の教科書で全体像を掴むということができている状態になってきます。
2-6.世界史のオススメ教材
世界史のおすすめ教材は以下の通りです。
山川出版社
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山川出版社
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山川出版社
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語学春秋社
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語学春秋社
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語学春秋社
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語学春秋社
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学研プラス
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学研プラス
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『ナビゲーター世界史』と『NEW青木世界史B講義の実況中継』と『タテ・ヨコから見る世界史―試験で点がとれる』は、毎日1章ずつ読みます。
そして翌日、前の日に読んだ章を別冊ノートに書き込みます。
さらに次の日、書き込んだ別冊ノートを見て復習します。これを繰り返しながら進めます。
目標は、別冊ノートを見ただけで、本文の内容を思い出せるようにすることです。
3.世界史の参考書の進め方
1日1章進めれば、理想的です。
『ナビゲーター世界史』 『NEW青木世界史B講義の実況中継』は1日章ずつ読んでいきます。
1日目は、第1章を読みます。
2日目は、第1章の付属のサブノートに答を書きこみ、第2章を読みます。
3日目は、第1章のサブノートで復習し、第2章のサブノートに答を書きこみ、第3章を読みます。
4日目は、第2章のサブノートで復習し、第3章のサブノートに答を書きこみ、第4章を読み、本文を読んだ次の日にサブノートに書き込みます。
さらに次の日は書き込んだサブノートで復習します。
サブノートを見ただけで本文を思い出せるのが目標です。
本文をほとんど思い出せる分野はサブノート中心に復習を進めます。
どうしても思い出せない分野のみ、本文をもう一度読み直すようにしましょう。
学研プラス
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学研プラス
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『タテから見る世界史 試験で点がとれる』・『ヨコから見る世界史 試験で点がとれる』はそれほど量も多くないので、徹底的に本文を完ぺきに覚えていきます。
1日1章進めていきます。
毎日進めて読んではいけません。
1日目は、第1章を読みます。
2日目は、第1章、第2章を読みます。
3日目は、第1章、第2章、第3章を読みます。
4日目は、第2章、第3章、第4章を読みます。
3日連続で同じ章を読むようにしてください。
4.世界史の中盤〜終盤の勉強法
全体像をつかんだ後は、一問一答で暗記していくのが世界史を得意にする王道です。
しかし、序盤で『ナビゲーター世界史』や『NEW青木世界史B講義の実況中継』を使って、全体像をつかむトレーニングをし
た人は、もはや一問一答は必要ありません。
別冊ノートで90%以上の正解率になるまで、5回、6回、7回と反復練習してください。
序盤のトレーニングで、授業や教科書を使った人は、一問一答の暗記に進んでください。
4-1.一問一答のオススメ参考書
一問一答といえば、『一問一答世界史B用語問題集』(山川出版社)が有名ですが、世界史に関しては、
Z会 (2008-03-25)
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をおススメします。
理由は、『一問一答世界史B用語問題集』は、かなりのボリュームなので、挫折する受験生があまりにも多いからです。
ボリュームのある本を中途半端にやるよりも、コンパクトな本をマスターする(90%以上の正解率をめざす)ほうが、何十倍も効果があります。
さて、進め方ですが、1回目は、答えを紙に書いてみて、漢字も正しいかどうかチェックします。
暗記している用語には小さくマル(○)をつけるようにしてください。
1回でもマル(○)がついたものに関しては、すぐに答えが思いつくようであれば、わざわざ紙に書かなくても、2回目のマル(○)をつけてOKです。
時間をかけずに、パッパッパッと進めていき、何度も反復してやるようにします。
○が3回つくまで、何度も反復練習してください。
とにかく、一問一答は、少々覚えられなくても、気にせず、どんどん先に進んでいくようにします。
はじめから完ぺきに覚えようとすると、いつまでたっても先に進みません。
どうしても覚えられなかったら、進むスピードを下げるのではなく、復習の回数を増やすことです。
5回、6回と繰り返しているうちに、だんだん覚えやすくなっていることに気づくでしょう。
そうやって、1冊の本をあなたの血肉にしていくのが、潜在意識の正しい鍛え方です。
その後は、次の問題集を使って問題練習をしていきます。
Z会 (2014-03-03)
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Z会 (2013-03-18)
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4-2.一問一答の使い方
参考書によって大まかな流れを覚えた後には、一問一答で勉強するのが最適です。
一問一答にも何種類か有りますが、最もオススメの一問一答は「Z会」の一問一答です。
『入試に出る世界史B用語&問題2000』Z会編集部編(Z会)
Z会の一問一答はレイアウトが見やすくなっています。
また、答えに関連する用語がまとめられているので、芋づる式に暗記するにもピッタリです。
関連事項を芋づる式に暗記することによって、暗記が早く進み、忘れにくくなります。
一つ一つの暗記がつながり、活きた知識となっていきます。
一問一答に収録されている用語は約2000。
このZ会の一問一答を少なくとも8回は復習します。
「ウソ!8回もやるの?」
「そんなにやる時間ないよ!」
と、思うかもしれません。
間違ったやり方で一問一答に取り組めば、3回でも精一杯でしょう。
いきなり全てを覚えようと失敗します。
しかし、8回復習するためにはコツがあります。
このコツを守りさえすれば、8回なんてカンタンにできます。
1つ目のコツは仕分けることです。
Z会の一問一答は出題頻度別が表記されています。
まずは、よく出題される頻度が⑤以上の問題だけを勉強します。
一問一答の問題を仕分けるのです。
このように仕分けをすることで、勉強の負担を減らすのです。
2つ目のコツは覚えられなくても、気にしないことです。
なかなか覚えられなくても、どんどん進んでいきます。
完ぺきに覚えようとするといつまでたっても先に進みません。
どうしても覚えられなかったら、進むスピードを下げるのではなく、復習の回数を増やしましょう。
覚えられていないまま先に進むので 「本当にこのままでいいのかな・・?」と、不安になってしまう人もいるかもしれません。
けれど、5回6回と繰り返しているうちに、その参考書全体の知識があなたのものになっていることに気づくでしょう。
では、進め方を詳しく説明します。
1回目は、覚えている単語に○をつけます。
⑤以上の問題だけをやります。
きちんと漢字が書けているのかをチェックしてください。
2回目は、同じように、覚えている問題に○をつけます。
⑤以上の問題だけをやります。
3回目は、2つ○がついている問題は、わざわざ書いてチェックする必要ありません。
覚えていたら、3つ目の○をつけます。
それ以外はきちんと書けるのかチェックします。
書ければ○をつけます。
4回目は、3つ○のついていない問題だけをチェックします。
どうしても覚えられない用語は書いて覚えます。
その後は4回目と同じように進めます。
⑤以上の用語を完ぺきに覚えることが目標です。
5回目は、全て暗記していきます。
実際に書いてチェックするのは①~④まででOKです。
覚えていたら、○をつける。
6回目は、同じように、1通りやります。
2つ目の○をつけていきます。
⑤以上の用語も、目でざっと復習しておきましょう。
7回目は、2つ○がついている問題は、目でチェックします。
2つ○がついていない問題は、書いて覚えているかチェックします。
⑤以上の用語も、目でざっと復習しておきましょう。
8回目は、○が3つついていない問題をどんどん覚えていきます。
⑤以上の頻出用語も復習します。
以上のようにして、世界史の勉強を進めていってください。
今までなかなか頭に入らなかったという人も、反復を繰り返していくことで、必ず覚えられるようになるはずです!
5.世界史はどこまで覚えればいいですか?
これは、世界史以外のどの社会の科目にも言えることですが、社会はやり過ぎに注意してください。
国公立二次試験の社会は細かな知識は必要ありません。
たとえ長い論述の問題であっても、細かな知識は必要ありません。
むしろ重要な用語を決められた字数で、どれだけ正しく説明できるのかが合否を決めます。
一問一答を今までとは反対の使い方をして、答えの用語から問題文を説明する練習がオススメです。
一つ一つの用語をしっかり説明できるかどうかがカギです。
薄い論述対策の参考書を一冊仕上げるのも良いでしょう。
教科書のすみからすみまで(特に注の欄)、しっかり暗記し、どの用語でも説明できる状態になっていればOKです。
5-1.私立大学の社会
私立大学は、国公立大学よりも、問題のレベルが難しいですね。
聞いたこともないようなマニアックな単語が出題されることもあります。
「こんな問題解けるの!?」そう焦るかもしれません。
しかし、一問一答以上のレベルの問題はできなくてもかまいません。
むしろ、できる方が、危険です。
私立大学の過去問には、知らない単語が少なくとも10個近く出てきます。
見たことも、聞いたこともない用語です。
「そのレベルまで知っておかなければならないの!?」と不安になる人もいるかもしれません。
しかし、これが大きな落とし穴です。
90%以上の受験生ができない問題は解ける必要がないのです。
合格点はせいぜい7割。
合格点を取るためには、一問一答を完ぺきにしていれば十分です。
一問一答レベル以上の、マイナーすぎる単語を知っている人は、ハッキリ言って社会の勉強のしすぎなのです。
2度と出る見込みのない社会の用語を覚えるよりも、英国数の勉強を進めた方が良いですね。
6.世界史の論述対策はどうすればいいですか?
論述の対策についても、ミスターステップアップ流のコツを実践していかなければなりません。
世界史論述対策にオススメな教材↓
旺文社
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論述に関する問題集は他にも数点あるのですが、どれも複雑なものばかりです。
構想メモ・背景知識などビッシリと書きこんであるため、いきなり論述対策にそういうタイプの本を使うことは
オススメできません。
まず、別冊を完ぺきにします。
論述を書くといっても、そのキーワードが頭にはいってなければならないためです。
別冊には、キーワードが紹介されていますし、そのキーワードを盛り込んだ解答例も紹介されています。
それらを暗記していくことから始めてください。
6-1.世界史の論述対策
パレード (2009-11-20)
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論述を書くための構想メモ・背景知識などビッシリと書きこんであるため、いきなりそういうタイプの本を使うことはおススメできません。
『出題パターン型世界史論述練習帳』の別冊である知識編が論述のステップ1・2で活躍します。
6-2.世界史のキーワードの暗記
キーワードの暗記に役に立つのが、『出題パターン型世界史論述練習帳』の別冊です。
これを活用しながら、必要な語句の暗記を進めてください。
太字を中心に覚えるのみでかまいません。
序盤で、教科書を使った「キーワード数珠つなぎ法」を実践しているなら、それを反復し、継続して、「教科書の太文字がすっかり頭に入った」と言えるほどなら、準備は万全です。
たとえば、「第一次世界大戦の原因について」という問題に答えるためには、「帝国主義、バルカン半島、3B政策、3C政策」というキーワードがパッと思いつかなければなりません。
これも「だいたい知ってる」ではダメです。
即座に、パッと思いつくレベルでなければ高得点は取れません。
すべて教科書の太文字に出ている用語ですが、パッと思いつくには訓練が必要です。
6-3. 世界史の短文論述問題(20字〜100字以内)の対策をする
これぐらいの字数であれば、キーワードをつなげるように書くだけで字数がすぐに埋まります。
キーワードを記憶し、文章化する力が必要とされます。
『出題パターン型世界史論述練習帳』の別冊では、この論述対策における中盤までの練習を行うことができます。
ぜひ、志望校の論述の過去問を解く前に仕上げておいてください。
6-4. 世界史の論述問題(100字以上)の対策をする
100字以上の論述問題に挑戦します。あなたが志望する大学で、100字以上の論述の問題が出題されているのかチェックしてください。
もし、出題されていないようなら、ステップ3では、志望大学の過去問を解くだけでかまいません。
100字以上の論述問題が出題されているなら、『出題パターン型世界史論述練習帳』の本編を勉強していくことになります。
100字以上の論述問題なので、いきなり書き出すのではなく、キーワードは何か、どういった順番で書けばよいのかなど、構想メモ(大まかな下書き)を書いてから書き出すことが肝心となります。
長い論述では、国語力(表現力)が必要となるので、現代文の勉強は必ずしておいてください。
7.どうしたら世界史に興味が持てますか?
どうしても世界史に興味が持てない…と嘆いているそこのあなた!
世界史を興味深く勉強できるようになるには、どうしたらいいと思いますか?
世界史の出来事に、必ずからんでくるものがあります。
それは、人間の感情です。
教科書にのっている歴史上の人物も、かつては私達と同じように生きていました。
数百年の歳月が流れても、人間の基本的な感情は、そう簡単には変わりません。
教科書や参考書がつまらないと感じるのは、出来事が羅列してあるだけで、人間の感情は無視されているからです。
しかし、登場する人物の感情を想像して加えることで、世界史は一気に面白くなります。
歴史が動いた多くの場面で、人は、なんらかの感情に動かされています。
自分達は飢えで苦しんでいるのに、贅沢三昧の暮らしをするルイ16世を憎み、フランス革命を起こした民衆。
お金さえ払えば、天国に行けると主張する教会なんて、許せない!と憤慨して宗教改革を起こしたルター。
人間の感情が、歴史を動かすのです。世界史は、戦争史だと言いきってもいいぐらい、戦争が非常に多く出てきます。
その戦争も、もとはと言えば、相手への怒り、憎しみ、嫉妬、妬みなどの感情が背景にあるのです。
教科書や参考書にのっている歴史を、自分が覚えやすいように想像力を働かせて、物語やドラマのようにしてしまいましょう。
興味がもてるようになるだけでなく、必ず記憶しやすくなるはずです!